「povoとNUROモバイル、結局どっちがいいの?」——比較記事の多くは「使用量が安定しているならNURO、不規則ならpovo」という結論に落ち着きますが、実際に数字を並べると、その“分かれ目”がどこにあるのかまで踏み込んだ記事は多くありません

先に結論をお伝えすると、唯一直接比較できる3GB帯ではNUROモバイル(792円)がpovo(990円)より198円安くなります。さらに、「使わない月の維持費」で比べても、実はNUROモバイルのほうが不利です。povoが優位になるのは、月によって使用量が大きくばらつく場合に限られます

本記事では、料金・通話・速度・維持費を実データで比較し、この2社の本当の分かれ目を明らかにします。

本記事は公式発表の料金と第三者の速度測定データに基づく比較です。料金・速度・キャンペーンは変動するため、最終判断の前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。

まず結論:povoとNUROモバイルはこう選ぶ

NUROモバイルが向いている人

  • 毎月だいたい決まった量を使う(3GBなら792円で固定費が読める)
  • 通話料を安くしたい(11円/30秒、アプリ不要)
  • 回線を選びたい(ドコモ・au・ソフトバンクから選択可能)
  • データを繰り越したい

povoが向いている人

  • 月によって使う量が大きくばらつく(0GBの月もあれば20GBの月もある)
  • サブ回線・2枚目として持ちたい
  • 平日昼でも高速通信を重視する(au直営のMNOで混雑に強い)

3つの質問で判断できます

  1. 毎月だいたい決まった量を使う? → はいならNUROモバイル
  2. 月によって使う量が大きくばらつく? → はいならpovo
  3. 平日昼の速度を最優先したい? → はいならpovo(au回線)

基本スペックの比較一覧

項目 NUROモバイル povo
料金体系 固定容量6プラン トッピング型(使う分だけ課金)
最安月額 792円(3GB) (固定プランなし)
通話料 11円/30秒(アプリ不要) 22円/30秒
5分かけ放題 490円 550円(トッピング)
対応回線 ドコモ・au・ソフトバンクから選択 au(MNO直系)
データ繰り越し あり なし(トッピングごとに期限あり)
契約の注意 特になし 180日ルールあり
昼の実測速度 約14.03Mbps 約88.37Mbps
端末セット購入 できる できない

一見スペックはNUROモバイルが優勢に見えますが、料金面でも実はNUROが有利な場面が多いのが本記事の核心です。

料金:唯一比較できる3GB帯はNUROモバイルが安い

NUROモバイルの料金

プラン データ容量 月額(税込)
バリュープラス(VS) 3GB 792円
バリュープラス(VM) 5GB 990円
バリュープラス(VL) 10GB 1,485円
バリュープラス(VLL) 15GB 1,790円
NEOプラン 35GB 2,699円
NEOプランW 55GB 3,980円

povoの料金(トッピング型)

povoは基本料0円で、必要なときに「トッピング」を購入します。主なデータトッピングは次のとおりです(2026年8月時点)。

トッピング 料金
データ3GB(30日間) 990円
データ使い放題(24時間) 330円
データ使い放題(6時間) 250円
データ120GB(365日間) 21,600円

3GB帯の直接対決:NUROモバイルが198円安い

povoとNUROモバイルは料金の仕組みが違うため単純比較が難しいのですが、唯一「3GB」という同じ容量で直接比較できます

容量 NUROモバイル povo 安いほう
3GB 792円 990円(30日間) NUROモバイル(198円差)

毎月コンスタントに3GB前後を使うなら、NUROモバイルのほうが確実に安くなります。 それ以上の容量(5GB・10GB・15GB)でも、NUROモバイルは固定プランとして提供されているため、povoで同等の容量をトッピングで買い足すより割安になるケースがほとんどです。

一方、povoにはNUROモバイルにない柔軟性があります。今月は0GB、来月は20GB、といった使い方でも無駄なくトッピングを選べるため、月によって使用量が大きくばらつく人にはpovoが向いています

維持費:「使わない月」もNUROモバイルのほうが高くつく

見落とされがちですが、「ほとんど使わない月」の維持費まで含めて比べると、povoが圧倒的に安くなります。

NUROモバイル:0円プランがなく最低792円かかり続ける

NUROモバイルには povo のような「基本料0円」の選択肢がありません。最も使わない月でも、最安プラン(3GB・792円)が発生し続けます。

維持方法 費用
毎月、最安プラン(3GB)が発生 月792円
年間の維持費 9,504円

povo:180日ルールの最新の最安トッピングは年500円

povoは基本料0円ですが、180日間、有料トッピングを一度も購入しないと利用停止・解約の対象になる可能性があります。この制限を回避する最安の方法は、2026年8月時点で「データ使い放題(6時間)」250円です。

維持方法 費用
半年に1回、データ使い放題(6時間)を購入 250円
年間の維持費 500円(月あたり約42円)

待機用途・サブ回線として最安を狙うなら、povoが年間9,000円以上も安くなります。ただし、povoは180日ごとにトッピング購入を忘れると利用停止のリスクがある一方、NUROモバイルは何もしなくても契約が維持される安心感があります。

通話:NUROモバイルのほうが安い(povoに通話オプションがないというのは誤り)

比較記事の中には「povoには通話オプションがない」と紹介するものもありますが、これは誤りです。povoにも「5分かけ放題」などの通話トッピングが用意されています。

項目 NUROモバイル povo
通話料 11円/30秒(アプリ不要) 22円/30秒
5分かけ放題 490円(トッピング) 550円(トッピング)

素の通話料はNUROモバイルが半額で、5分かけ放題も60円安くなります。通話をそこそこする人には、NUROモバイルが明確に有利です。

速度:平日昼はpovoが圧倒的に優位

時間帯 povo NUROモバイル
昼(平日12時台) 約88.37Mbps 約14.03Mbps

みんなのネット回線速度の実測値(直近3ヶ月・2026年8月時点)を比較すると、povoは平日の混雑する昼でも約88Mbpsを維持しています。povoはau回線をそのまま使うMNO(大手キャリア直系)であるのに対し、NUROモバイルはドコモ・au・ソフトバンクの回線を借りて運用するMVNO(格安SIM)だからです。

平日昼にしっかり高速通信を使いたいならpovo、多少の速度低下を許容できるならNUROモバイルでも問題ありません。

NUROモバイルだけの強み

回線を選べる(ドコモ・au・ソフトバンク)

NUROモバイルはトリプルキャリア対応で、3つの回線から自分に合うものを選べます。povoはau回線のみのため、auの電波が弱いエリアに住んでいる場合は選択肢がありません

データ繰り越しがある

NUROモバイルは使い切らなかったデータを翌月に繰り越せます。povoはトッピングごとに有効期限が決まっており、繰り越しという概念がありません。

端末セットで購入できる

NUROモバイルはスマホ端末とのセット購入に対応しています。新しい端末も一緒に用意したい人にはNUROモバイルが有利です。

povoだけの強み

月ごとの使用量のばらつきに強い

今月は0GB、来月は20GBといった使い方でも、無駄なくトッピングを選べます。固定プランを持て余す心配がありません。

平日昼の実測速度

au回線を直接使うMNOのため、混雑時間帯でも高速通信を維持できます。

待機用途での最安維持費

年間500円という維持費は、格安SIM全体で見ても屈指の安さです。

3つの質問で選ぶ

質問1:毎月だいたい決まった量を使いますか?はいならNUROモバイル。3GBなら792円と、povoの同容量トッピング(990円)より安くなります。

質問2:月によって使う量が大きくばらつきますか?はいならpovo。0GBの月は事実上待機コストのみ、たくさん使う月だけトッピングを足せます。

質問3:平日昼の通信速度を最優先しますか?はいならpovo(約93Mbps)。多少の速度低下を許容できるならNUROモバイルでも問題ありません。

それでも迷う場合は、直近3ヶ月の使用量のばらつきを確認してください。毎月ほぼ一定ならNURO、月によって大きく変わるならpovo、この軸が一番確実です。

よくある質問(FAQ)

Q1. 結局どっちが安いですか? 毎月コンスタントに使うならNUROモバイルです。唯一直接比較できる3GB帯で198円安く、使わない月の維持費まで含めるとNUROモバイル(年9,504円)よりpovo(年500円)が安いものの、これは待機用途に限った話です。実利用を伴う場合は、容量が決まっているならNURO、ばらつくならpovoという住み分けになります。

Q2. povoに通話オプションはありますか? あります。「5分かけ放題」などの通話トッピングが用意されています。「povoには通話オプションがない」という説明を見かけますが、正確ではありません。ただし料金はNUROモバイル(490円)のほうがpovo(550円)よりわずかに安くなります。

Q3. 「使用量が安定しているならNURO」とよく言われますが、具体的にどのくらいの容量からですか? 3GBの時点で既にNUROモバイル(792円)がpovo(990円)より安くなります。povoで同等以上の容量を都度トッピングで買うより、NUROモバイルの固定プランのほうが割安になるケースがほとんどです。

Q4. 速度が速いのはどちらですか? 平日昼の実測値ではpovo(約88.37Mbps)がNUROモバイル(約14.03Mbps)を大きく上回ります。povoはau回線を直接使うMNOであるのに対し、NUROモバイルはドコモ・au・ソフトバンクの回線を借りるMVNOだからです。

Q5. データを使い切ったらどうなりますか? NUROモバイルは使い切らなかったデータを翌月に繰り越せます。povoはトッピングごとに有効期限が決まっており、繰り越しはできません。

Q6. 回線を選べるのはどちらですか? NUROモバイルです。ドコモ・au・ソフトバンクの3回線から選べます。povoはau回線のみのため、auの電波が弱いエリアでは不利になります。

まとめ

povoとNUROモバイルは、「安定利用ならNURO、不規則ならpovo」という結論自体は正しいものの、その分かれ目は3GBという低い水準から始まっている2社です。

  • NUROモバイルがおすすめ:毎月だいたい決まった量を使う/通話料を安くしたい/回線を選びたい/データを繰り越したい
  • povoがおすすめ:月によって使う量が大きくばらつく/サブ回線として持ちたい/平日昼の速度を最優先したい
  • 迷うなら:直近3ヶ月の使用量のばらつきを確認する。ほぼ一定ならNURO、大きく変わるならpovo

料金・速度・キャンペーンは変動するため、最終確認はNUROモバイル公式サイトpovo公式サイトで行ってください。

あわせて読みたい