「povoとHISモバイル、結局どっちがいいの?」——この2社を専門に比較した記事はほとんどなく、Googleの検索結果でも一般的なランキング記事の中で断片的に触れられる程度です。
先に結論をお伝えすると、この2社は料金の“設計思想”がまったく違います。povoは基本料0円で必要なときだけ「トッピング」を買う従量型、HISモバイルは使う容量に応じて自動で決まる段階制の月額固定です。
唯一、同じ土俵で比較できる3GB帯ではHISモバイル(770円)がpovo(990円)より220円安くなります。一方、待機用途としての最安維持費はpovoが年500円と、HISモバイルの最低ライン(月280円・年3,360円)を大きく下回ります。
本記事では、この2社の構造の違いを整理したうえで、料金・通話・速度・維持費を実データで比較します。
本記事は公式発表の料金と第三者の速度測定データに基づく比較です。料金・速度・キャンペーンは変動するため、最終判断の前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。
まず結論:povoとHISモバイルはこう選ぶ
povoが向いている人
- 使わない月は限りなく0円に近づけたい(180日ルールの最安維持費は年500円)
- サブ回線・2枚目として持ちたい(メイン回線の保険にする)
- 平日昼でも高速通信を重視する(au直営のMNOで混雑に強い)
- 月によってデータ量にムラがある(使う分だけトッピング購入)
HISモバイルが向いている人
- 毎月だいたい決まった量を使う(3GBなら770円、7GBなら990円が固定)
- 通話料を1円でも安くしたい(9円/30秒、専用アプリ不要)
- 旅行によく行く(HISの母体は旅行会社)
- トッピング管理が面倒(月額固定で自動更新のほうが楽)
3つの質問で判断できます
- 毎月だいたい決まった量を使う? → はいならHISモバイル
- 使わない月は限りなく0円にしたい? → はいならpovo
- 平日昼の速度を最優先したい? → はいならpovo(au回線)
基本スペックの比較一覧
| 項目 | povo | HISモバイル |
|---|---|---|
| 料金体系 | トッピング型(使う分だけ課金) | 段階制の月額固定(自由自在2.0プラン) |
| 対応回線 | au(MNO直系) | ドコモ(日本通信のネットワークを利用) |
| 通話料 | 22円/30秒 | 9円/30秒(アプリ不要) |
| 5分かけ放題 | 550円(トッピング) | プランにより込み(20GB・30GB) |
| 契約の注意 | 180日ルールあり | 特になし |
| 最安維持費 | 年500円(250円を半年に1回) | 月280円〜(年3,360円) |
| データ繰り越し | 非対応 | 非対応 |
| 昼の実測速度 | 約93.0Mbps | 約18.68Mbps(日本通信の実測を代表値として使用) |
| 事務手数料 | 0円 | 3,300円 |
対応回線と料金体系がまったく違う2社なので、用途によって向き不向きがはっきり分かれます。
料金:構造が違うため、直接比較できるのは3GB帯だけ
povoの料金(トッピング型)
povoは基本料0円で、必要なときに「トッピング」を購入します。主なデータトッピングは次のとおりです(2026年8月時点)。
| トッピング | 料金 |
|---|---|
| データ3GB(30日間) | 990円 |
| データ使い放題(24時間) | 330円 |
| データ使い放題(6時間) | 250円 |
| データ120GB(365日間) | 21,600円 |
HISモバイルの料金(自由自在2.0プラン)
HISモバイルは、使う容量に応じて月額が自動で決まる段階制です。
| データ量 | 月額(税込) |
|---|---|
| 100MB未満 | 280円 |
| 1GB | 550円 |
| 3GB | 770円 |
| 7GB | 990円 |
| 10GB | 1,340円 |
| 20GB | 2,090円(6分かけ放題付帯) |
| 30GB | 2,970円(6分かけ放題付帯) |
3GB帯の直接対決:HISモバイルが220円安い
povoとHISモバイルは料金の仕組みが違うため単純比較が難しいのですが、唯一「3GB」という同じ容量で直接比較できます。
| 容量 | povo | HISモバイル | 安いほう |
|---|---|---|---|
| 3GB | 990円(30日間) | 770円 | HISモバイル(220円差) |
毎月コンスタントに3GB前後を使うなら、HISモバイルのほうが確実に安くなります。 povoの3GBトッピングは「30日間」という期間区切りのため、月をまたぐタイミングによっては微妙に損をすることもあります。
一方、povoにはHISモバイルにない柔軟性があります。今月は0GB、来月は10GB、といった使い方でも無駄なくトッピングを選べるため、データ量が毎月大きく変動する人にはpovoが向いています。
維持費:povoの最新の最安ルートは年500円
見落とされがちですが、「ほとんど使わない月」の維持費を比べると、povoが圧倒的に安くなります。
povo:180日ルールの最新の最安トッピング
povoは基本料0円ですが、180日間、有料トッピングを一度も購入しないと利用停止・解約の対象になる可能性があります。この制限を回避する最安の方法は、2026年8月時点で**「データ使い放題(6時間)」250円**です。
| 維持方法 | 費用 |
|---|---|
| 半年に1回、データ使い放題(6時間)を購入 | 250円 |
| 年間の維持費 | 500円(月あたり約42円) |
以前は「24時間使い放題(330円)」を半年ごとに購入する方法(年660円)が定番として紹介されていましたが、より短時間・低価格の「6時間250円」トッピングが登場しており、これが2026年8月時点の最安ルートです。
HISモバイル:最低でも月280円がかかり続ける
HISモバイルには povo のような「基本料0円」の選択肢がありません。最も使わない月でも、100MB未満のプラン(月280円)が自動的に適用されます。
| 維持方法 | 費用 |
|---|---|
| 毎月自動で最低ラインが請求される | 月280円 |
| 年間の維持費 | 3,360円 |
待機用途・サブ回線として最安を狙うなら、povoが年間2,860円も安くなります。ただし、povoは180日ごとにトッピング購入を忘れると利用停止のリスクがある一方、HISモバイルは何もしなくても自動継続される安心感があります。
通話:HISモバイルが9円/30秒で明確に安い
| 項目 | povo | HISモバイル |
|---|---|---|
| 通話料 | 22円/30秒 | 9円/30秒(アプリ不要) |
| 5分かけ放題 | 550円(トッピング) | プランに込み(20GB・30GB) |
素の通話料はHISモバイルが povo の半額以下です。しかも専用アプリを使わず標準の電話アプリからそのまま9円/30秒になるため、アプリの起動を忘れて高額請求になる事故もありません。
povoで同水準の通話環境を作るには、5分かけ放題トッピング(550円)を別途購入する必要があります。通話をそこそこする人には、HISモバイルが明確に有利です。
速度:平日昼はpovoが圧倒的に優位
| 時間帯 | povo | HISモバイル |
|---|---|---|
| 昼(平日12時台) | 約93.0Mbps | 約18.68Mbps |
みんなのネット回線速度の実測値(直近3ヶ月・2026年8月時点)を比較すると、povoは平日の混雑する昼でも約93Mbpsを維持しています。povoはau回線をそのまま使うMNO(大手キャリア直系)であるのに対し、HISモバイルは日本通信のネットワーク(ドコモ回線)を借りて運用するMVNO(格安SIM)だからです。
なお、みんなのネット回線速度にはHISモバイル単体の測定値も掲載されていますが、朝9.45Mbps・夜253.89Mbpsと時間帯で極端にばらついており測定サンプルの偏りが疑われるため、本記事では母体である日本通信の実測値(約18.68Mbps)を代表値として使用しています。
平日昼にしっかり高速通信を使いたいならpovo、多少の速度低下を許容できるならHISモバイルでも問題ありません。
見落とされがちな組み合わせ:au×ドコモで通信障害対策になる
料金・速度以外にも、この2社には組み合わせる価値があります。
povoはau回線、HISモバイルはドコモ回線(日本通信のネットワーク)を使っており、系統が完全に分かれています。片方の回線で通信障害が起きても、もう片方は影響を受けにくいという構造です。
- メイン=HISモバイル(3GBなら770円で固定費が読める)
- サブ=povo(維持費は年500円、通信障害時や旅行先の速度重視で活用)
という役割分担にすれば、低コストのまま「料金の安定」と「通信障害への保険」を両立できます。データ繰り越しはどちらも非対応なので、この点は併用しても解決しません。
3つの質問で選ぶ
質問1:毎月だいたい決まった量を使いますか? → はいならHISモバイル。3GBなら770円、7GBなら990円と固定費が読めます。
質問2:使わない月は限りなく0円にしたいですか? → はいならpovo。180日ごとに250円のトッピングを買えば年500円で維持でき、HISモバイルの最低ライン(年3,360円)より大幅に安くなります。
質問3:平日昼の通信速度を最優先しますか? → はいならpovo(約93Mbps)。多少の速度低下を許容できるならHISモバイルでも問題ありません。
それでも迷う場合は、通話の頻度で判断してください。通話をそこそこするならHISモバイル(9円/30秒)、通話はほぼしないならpovo、という軸も有力です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 結局どっちが安いですか? 用途によります。毎月コンスタントに3GB前後を使うならHISモバイル(770円)がpovo(990円)より220円安く、逆に「ほとんど使わない月」の維持費だけを比べるとpovo(年500円)がHISモバイル(年3,360円)より大幅に安くなります。
Q2. povoの180日ルールとは何ですか? 180日間、有料トッピングを一度も購入しないと利用停止・解約の対象になる可能性がある制度です。2026年8月時点の最安の回避方法は「データ使い放題(6時間)」250円のトッピングを半年に1回購入することで、年間500円で維持できます。
Q3. データ繰り越しはできますか? どちらも対応していません。povoはトッピングごとに有効期限があり、HISモバイルは月額固定の段階制のため、繰り越しという概念自体がありません。
Q4. 通話が多いのですが、どちらが安くなりますか? HISモバイルです。標準の電話アプリからそのまま9円/30秒で発信でき、povo(22円/30秒)の半額以下になります。
Q5. 速度が速いのはどちらですか? 平日昼の実測値ではpovo(約93.0Mbps)がHISモバイル(約18.68Mbps)を大きく上回ります。povoはau回線を直接使うMNOであるのに対し、HISモバイルはドコモ回線を借りるMVNOだからです。
Q6. 2つを組み合わせて使うメリットはありますか? povoはau回線、HISモバイルはドコモ回線(日本通信のネットワーク)と系統が分かれているため、通信障害対策になります。メイン=HISモバイルで固定費を抑え、サブ=povoで速度と保険を確保する役割分担が有力です。
まとめ
povoとHISモバイルは、「基本0円のトッピング型」と「段階制の月額固定」という設計思想がまったく異なる2社です。
- povoがおすすめ:使わない月は限りなく0円にしたい/サブ回線として持ちたい/平日昼の速度を最優先したい/データ量にムラがある
- HISモバイルがおすすめ:毎月だいたい決まった量を使う/通話料を最安にしたい/旅行によく行く/トッピング管理が面倒
- 迷うなら:通話の頻度で判断する。通話をそこそこするならHIS、ほぼしないならpovo
料金・キャンペーンは変動するため、最終確認はHISモバイル公式サイト・povo公式サイトで行ってください。
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