「HISモバイルと日本通信SIM、どっちが安いの?」——どちらも月280〜290円から使える最安クラスの格安SIMで、迷う人が多い2社です。
先に結論をお伝えすると、この2社は実は兄弟会社で、同じドコモ回線・同じネットワークを使っています。つまり速度やエリアで選ぶ意味がほとんどなく、純粋に「料金体系」と「通話料」だけで決められるという、比較としては珍しく分かりやすい組み合わせです。
そして公式料金から計算すると、月5〜7GBならHISモバイル、1〜4GBと11GB以上なら日本通信SIMが安くなります。本記事では、その損益分岐を1円単位で示します(数値は2026年7月時点)。
本記事は公式発表の料金と第三者の速度測定データに基づく比較です。料金・速度・キャンペーンは変動するため、最終判断の前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。
まず結論:HISモバイルと日本通信SIMはこう選ぶ
HISモバイルが向いている人
- 毎月のデータが5〜7GB(月990円で最安)
- 通話料を1円でも安くしたい(9円/30秒・専用アプリ不要)
- 完全かけ放題を安く付けたい(1,480円)
- 100MB未満の待受専用で持ちたい(280円)
日本通信SIMが向いている人
- 毎月のデータが1〜4GBの小容量(290円〜)
- 11GB以上の中〜大容量(20GB=1,390円、50GB=2,178円)
- Amazonのスターターパックで初期費用を抑えたい
ざっくり言えば、5〜7GBの「谷間」だけHISモバイル、それ以外は日本通信SIM。以下、根拠を具体的な数字で見ていきます。
実は兄弟会社:HISモバイルは日本通信の回線を使っている
比較の前に、最も重要な事実をお伝えします。
HISモバイルは、旅行会社のH.I.S.と日本通信が出資して設立した合弁会社「H.I.S.Mobile株式会社」が運営しています。そしてHISモバイルは、日本通信のネットワーク・技術基盤をそのまま使っています。
つまり両社は、
- 同じドコモ回線を使う
- 同じ日本通信のネットワーク基盤で運用されている
という関係にあります。これが意味するのは——速度やエリアで両社を比べても、ほとんど差が出ないということです。
多くの格安SIM比較では「どっちが速いか」が最大の争点になりますが、この2社に限ってはその論点が最初から存在しません。だから、料金体系と通話料だけで決めていい。判断がとてもシンプルになります。
一目でわかる比較表【2026年7月時点】
| 項目 | HISモバイル | 日本通信SIM |
|---|---|---|
| 最安月額 | 280円(100MB未満) | 290円(1GB) |
| データの選び方 | 容量ステップ制(自由自在2.0プラン) | 段階制+定額プラン |
| データ上限 | 30GB | 50GB(シンプル290は最大100GB) |
| 通話料 | 9円/30秒(アプリ不要) | 11円/30秒 |
| 完全かけ放題 | 1,480円 | 1,600円 |
| 事務手数料 | 3,300円 | 3,300円+SIM発行料440円 |
| 回線 | ドコモ | ドコモ |
ポイントは3つです。①最安月額はほぼ互角(280円 vs 290円) ②通話はHISがやや安い ③大容量は日本通信だけ(HISは30GB上限)。
料金で比較:データ量で答えが変わる
両社は料金の「決まり方」がまったく違います。ここが選択の分かれ目です。
HISモバイル「自由自在2.0プラン」=容量ステップ制
使った容量に応じて、あらかじめ決められた段の料金になります。
| データ容量 | 月額(税込) |
|---|---|
| 100MB未満 | 280円 |
| 1GB | 550円 |
| 3GB | 770円 |
| 7GB | 990円 |
| 10GB | 1,340円 |
| 20GB | 2,090円(6分かけ放題付帯) |
| 30GB | 2,970円(6分かけ放題付帯) |
データ量の変更は無料で何度でもでき、テザリングも無料です。ただし30GBが上限で、それ以上のプランはありません。
日本通信SIM=段階制+定額プラン
「合理的シンプル290」は1GB=290円で、以降は1GBごとに220円ずつ加算されます。中容量以上は定額プランのほうが安くなります。
| プラン | データ容量 | 月額(税込) | 通話 |
|---|---|---|---|
| 合理的シンプル290 | 1GB(+220円/GB) | 290円〜 | 11円/30秒 |
| 合理的みんなのプラン | 20GB | 1,390円 | 5分かけ放題 or 月70分無料通話込み |
| 合理的50GBプラン | 50GB | 2,178円 | 同上 |
データ量別の損益分岐【早見表】
両社の公式料金から計算した結果がこちらです。使うデータ量によって、安いほうが3回入れ替わります。
| データ量 | 日本通信SIM(最安の選び方) | HISモバイル | 安いのは |
|---|---|---|---|
| 100MB未満 | 290円 | 280円 | HIS(10円差=ほぼ互角) |
| 1GB | 290円 | 550円 | 日本通信(260円差) |
| 2GB | 510円 | 770円 | 日本通信(260円差) |
| 3GB | 730円 | 770円 | 日本通信(40円差) |
| 4GB | 950円 | 990円 | 日本通信(40円差) |
| 5GB | 1,170円 | 990円 | HIS(180円差) |
| 6〜7GB | 1,390円 | 990円 | HIS(400円差) |
| 8〜10GB | 1,390円(みんなのプラン=20GB) | 1,340円 | 名目HIS(50円差)※後述 |
| 15〜20GB | 1,390円(みんなのプラン) | 2,090円 | 日本通信(700円差) |
| 25〜30GB | 2,178円(50GBプラン) | 2,970円 | 日本通信(792円差) |
| 50GB | 2,178円 | ― | 日本通信(HISは30GB上限) |
読み取れることは3つです。
① HISモバイルが明確に安いのは「5〜7GB」だけ 7GBまで一律990円という設定が効いて、この帯だけHISが最大400円安くなります。HISモバイルの主戦場はここです。
② 1〜4GBは日本通信が安い 日本通信の段階制(290円+220円/GB)が、HISのステップ制より細かく刻まれるためです。
③ 8〜10GBは「名目上HISが50円安い」だけで、実質は日本通信 たしかにHIS 10GB(1,340円)はみんなのプラン(1,390円)より50円安いですが、日本通信のみんなのプランは20GB使えて5分かけ放題まで込みです。50円差でデータが2倍+通話オプション付きなら、実質的には日本通信のほうがお得と考えるのが妥当でしょう。
④ 11GB以上と大容量は日本通信の独壇場 20GBで700円差、30GBでは792円差に加えて容量も20GB多くなります。そもそもHISは30GBが上限なので、50GB使いたいなら日本通信一択です。
通話で比較:HISがやや有利
通話周りは、細かいながらHISモバイルに軍配が上がります。
| 項目 | HISモバイル | 日本通信SIM |
|---|---|---|
| 通話料 | 9円/30秒(専用アプリ不要) | 11円/30秒 |
| 短時間かけ放題 | 6分=500円 | 5分かけ放題(中容量プランに標準付帯) |
| 完全かけ放題 | 1,480円 | 1,600円 |
HISモバイルは専用アプリを使わずに標準の電話アプリから9円/30秒で通話できます。アプリの起動を忘れて通話料が跳ね上がる、という格安SIMにありがちな失敗が起きません。完全かけ放題も120円安く付けられます。
ただし日本通信も、「合理的みんなのプラン」「合理的50GBプラン」には5分かけ放題(または月70分無料通話)が最初から込みです。中容量帯を使うなら、この付帯分を含めて考える必要があります。
通信速度:同じネットワークなのでほぼ同等
冒頭で述べたとおり、HISモバイルは日本通信のネットワーク(ドコモ回線)を使っているため、速度は構造的にほぼ同等になります。
両社に共通する弱点は、MVNO(回線を借りて運用する事業者)ならではの平日昼の速度低下です。日本通信SIMの実測値(みんなのネット回線速度・直近3ヶ月/2026年7月時点)を見ると、平日12時台は18.68Mbpsまで落ち込みます(朝は186.88Mbps、深夜は168.05Mbps)。昼にWi-Fi環境にいる人なら問題ありませんが、昼休みに動画をたっぷり見たい人は注意が必要です。
なお、同じ計測サイトにはHISモバイル単体の数値も掲載されていますが、朝9.45Mbps・夜253.89Mbpsと時間帯によって極端にばらついており、測定サンプルの偏りが疑われます。この数値をそのまま「HISのほうが昼が速い」と読むのは誤りにつながるため、本記事では参考値にとどめ、同じネットワークである以上ほぼ同等という前提で判断することをおすすめします。
平日の昼も速度を落としたくない場合は、MVNOではなくキャリア系のサブブランドが選択肢になります。詳しくは「ahamoと日本通信SIMを徹底比較」で解説しています。
初期費用・申し込みで比較
初期費用は両社とも契約事務手数料3,300円が基本です(日本通信はSIM発行料440円が別途)。ただし、どちらも抑える方法があります。
- 日本通信SIM:Amazonで販売されている「スターターパック(NT-ST2-P)」を経由して申し込むと、初期費用を抑えられます。
- HISモバイル:エントリーパッケージや紹介プログラムを使うと事務手数料が割引・無料になる場合があります。
キャンペーンは内容・期間が頻繁に変わるため、申し込み前に必ずHISモバイル公式サイト・日本通信SIM公式サイトで最新の条件を確認してください。
それぞれの弱点・注意点
公平を期すために、両社の弱点も挙げておきます。
HISモバイルの弱点
- 30GBが上限。それ以上使いたい人は選べない
- 1〜4GBの小容量帯は日本通信より割高
日本通信SIMの弱点
- 5〜7GB帯が割高(段階制のため、6GBで1,390円まで上がる)
- データ繰り越しに非対応
両社に共通する注意点
- 平日12時台の速度低下(MVNOの構造的な弱点)
- 店舗でのサポートは限定的(オンライン中心)
よくある質問(FAQ)
Q1. 結局どっちが安い? 使うデータ量で変わります。5〜7GBならHISモバイル(990円)、1〜4GBと11GB以上なら日本通信SIMが安くなります。100MB未満の待受用途はHISが280円でわずかに安いです。
Q2. 速度に違いはある? ほぼありません。HISモバイルは日本通信のネットワーク(ドコモ回線)を使っているためです。両社とも平日12時台は速度が落ちます。
Q3. 通話が多いならどっち? HISモバイルがやや有利です。通話料が9円/30秒(日本通信は11円)で専用アプリも不要、完全かけ放題も1,480円(日本通信は1,600円)と安く付けられます。
Q4. 大容量を使いたい場合は? 日本通信SIM一択です。HISモバイルは30GBが上限のため、50GBプラン(2,178円)を持つ日本通信を選ぶことになります。
Q5. 初期費用を抑えるには? 日本通信SIMはAmazonの「スターターパック(NT-ST2-P)」経由、HISモバイルはエントリーパッケージや紹介プログラムの利用で抑えられます。
まとめ
HISモバイルと日本通信SIMは、同じ会社グループ・同じ回線を使う兄弟のようなサービスです。だからこそ速度で悩む必要がなく、使うデータ量だけで機械的に選べます。
- HISモバイルがおすすめ:月5〜7GB(990円が最安)/通話料を最安にしたい/完全かけ放題を安く付けたい/100MB未満の待受用
- 日本通信SIMがおすすめ:月1〜4GBの小容量/11GB以上の中〜大容量(20GB=1,390円、50GB=2,178円)/Amazonスターターパックで初期費用を抑えたい
- 判断の分岐点:「月に何GB使うか」だけ。5〜7GBならHIS、それ以外は日本通信
料金・キャンペーンは変動するため、最終確認はHISモバイル公式サイト・日本通信SIM公式サイトで行ってください。
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