「IIJmioとHISモバイル、どっちが安いの?」——どちらも老舗・大手系の格安SIMで、料金の安さで名前が挙がる2社です。
先に結論をお伝えすると、2026年9月17日のHIS新料金プラン「自由自在3.0」施行で、この2社の損益分岐は大きく変わりました。旧プランでは「10GB以下はHIS、15GB以上はIIJmio」という単純な構図でしたが、新プランではHISの20GB・30GB帯が大幅値下げされ、1〜3GB・6〜10GB・16〜30GBはHIS、11〜15GBと31GB以上(HISに選択肢がないため)はIIJmioという、より複雑な構図になっています。
ただし例外が2つあります。通話が多い人はHISモバイル、スマホも一緒に買いたい人・家族でシェアしたい人はIIJmioです。
本記事では、両社の公式料金と「みんなのネット回線速度」の実測データをもとに、データ量別の損益分岐まで踏み込んで整理します。
本記事は公式発表の料金と第三者の速度測定データに基づく比較です。料金・速度・キャンペーンは変動するため、最終判断の前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。
【2026年9月17日更新】HISモバイルの新料金プラン「自由自在3.0」が予定通り施行されました(10GB 1,340円→1,299円、20GB 2,090円→1,699円・6分かけ放題込み、30GB 2,970円→1,999円・6分かけ放題込み。公式発表・複数の一次情報で確認済み)。この値下げにより、旧プランではIIJmioが優位だった16〜30GB帯でHISモバイルが逆転しました。本記事の料金比較・結論は新プラン基準に更新済みです。
まず結論:IIJmioとHISモバイルはこう選ぶ
新プラン施行でHISが優位な帯域が大きく広がりました。以下のどれに当てはまるかで判断できます。
HISモバイルが向いている人
- 月のデータ量が1〜3GB・6〜10GB・16〜30GB(7GB=990円、10GB=1,299円、30GB=1,999円)
- 通話が多い(9円/30秒でアプリ不要。業界最安クラス)
- とにかく月額を下げたい(100MB未満なら月280円)
- 店舗で対面サポートを受けたい
IIJmioが向いている人
- 月のデータ量が11〜15GB(15GB=1,600円、僅差でIIJmioが安い)
- 31GB以上の大容量(HISは30GBが上限のため一択)
- スマホもセットで安く買いたい(乗り換えセールが強い)
- 家族や複数端末でデータをシェアしたい
- ドコモ回線とau回線を選びたい
3つの質問で即決できます
- 月のデータ量は1〜3GB・6〜10GB・16〜30GB? → はいならHISモバイル
- 11〜15GBまたは31GB以上使う? → はいならIIJmio
- スマホも買いたい/家族でシェアしたい? → はいならIIJmio
基本スペックの比較一覧
まず全体像です。料金以外の基本機能は、実はほとんど差がありません。
| 項目 | HISモバイル | IIJmio |
|---|---|---|
| 最安月額 | 280円(100MB未満) | 850円(2GB) |
| 中容量の強み | 7GB=990円 | — |
| 大容量の強み | — | 25GB=2,000円 |
| 最大容量 | 30GB | 55GB |
| 通話料 | 9円/30秒(アプリ不要) | 11円/30秒 |
| 対応回線 | ドコモ | ドコモ・au |
| 昼の実測速度 | 約18.68Mbps相当 | 約15.61Mbps |
| データ繰り越し | あり | あり(シェアも可) |
| 端末セット販売 | 弱い | 強い(セール多数) |
| eSIM | 対応 | 対応 |
| テザリング | 無料 | 無料 |
| 店舗サポート | あり | なし(オンライン中心) |
差がつくのは料金・通話・端末・回線の4点です。以下で順に見ていきます。
料金比較:損益分岐は4つに分かれる
2026年9月17日のHIS新プラン施行で、単純な「10GBで境目」ではなく、安いほうが4回入れ替わる構図になりました。
HISモバイルの料金(自由自在3.0プラン)
| データ量 | 月額 |
|---|---|
| 100MB未満 | 280円 |
| 1GB | 550円 |
| 3GB | 770円 |
| 7GB | 990円 |
| 10GB | 1,299円(旧1,340円) |
| 20GB | 1,699円(6分かけ放題付帯・旧2,090円) |
| 30GB | 1,999円(6分かけ放題付帯・旧2,970円) |
IIJmioの料金(ギガプラン)
| データ量 | 月額 |
|---|---|
| 2GB | 850円 |
| 5GB | 950円 |
| 10GB | 1,400円 |
| 15GB | 1,600円 |
| 25GB | 2,000円 |
| 35GB | 2,400円 |
※IIJmioに20GBプランはありません。2025年3月の改定で従来の20GBプランが25GBへ増量されたためです。「20GBプランを探している」場合は、25GBプランが該当します。
データ量別の直接対決
同じ容量帯で並べると、境目がはっきり見えます。括弧内は、その容量をカバーする一つ上のプランです。
| 使いたい量 | HISモバイル | IIJmio | 安いほう |
|---|---|---|---|
| 1GB | 550円 | (2GB)850円 | HIS(300円差) |
| 3GB | 770円 | (5GB)950円 | HIS(180円差) |
| 5GB | 990円(7GBまで) | 950円 | IIJmio(40円差※HISは7GBまで使える) |
| 7GB | 990円 | (10GB)1,400円 | HIS(410円差) |
| 10GB | 1,299円 | 1,400円 | HIS(101円差) |
| 15GB | (20GB)1,699円 | 1,600円 | IIJmio(99円差) |
| 20GB | 1,699円 | (25GB)2,000円 | HIS(301円差) |
| 25GB | (30GB)1,999円 | 2,000円 | HIS(1円差=ほぼ互角) |
| 30GB | 1,999円 | (35GB)2,400円 | HIS(401円差) |
| 35GB | 対応なし | 2,400円 | IIJmio(HISは30GB上限) |
読み取れることは4つあります。
①1〜3GBと6〜10GBはHISモバイルが優勢です。特に7GBで990円というのは格安SIM全体で見ても屈指の安さで、IIJmioは同じ990円前後だと5GBまでしか使えません。唯一の例外は4〜5GBで、ここはIIJmio(950円)が40円安くなります。
②11〜15GBだけIIJmioが僅差で逆転します。HISモバイルは10GBの次が20GB(1,699円)と間が空いているため、この帯だけIIJmio(15GB1,600円)が99円安くなります。
③【新プランで逆転】16〜30GBはHISモバイルが優勢に戻る 旧プランではこの帯はIIJmioが最大970円安い「独壇場」でしたが、HISの20GB・30GBが大幅値下げされたことで、20GBは301円差、30GBは401円差でHISが安くなりました。25GB付近だけはほぼ同額(1円差)です。
④31GB以上はIIJmioの独壇場です。HISは30GBが上限のため、35GB以上使いたいならIIJmio一択になります。
通話比較:2社は考え方が真逆
通話は単純な優劣ではなく、あなたの通話スタイルによって答えが変わります。HISモバイルは「通話料そのものが安い」、IIJmioは「かけ放題が安い」という真逆の設計だからです。
| 項目 | HISモバイル | IIJmio |
|---|---|---|
| 通話料 | 9円/30秒(アプリ不要) | 11円/30秒 |
| 短時間かけ放題 | 6分=500円 | 5分=500円/10分=700円 |
| 完全かけ放題 | 1,480円 | 1,400円 |
短い通話がときどきなら、HISモバイル
HISモバイルの9円/30秒は、専用アプリを使わずに標準の電話アプリでかけられるのが利点です。かけ放題に加入せず、使った分だけ払う運用が最も安くなります。
たとえば月に合計20分通話した場合、HISモバイルなら360円です。かけ放題(500円)に入るより安く済みます。
長い通話が多いなら、IIJmio
一方、1回あたりの通話が長い人はIIJmioが有利です。10分かけ放題が700円と、HISモバイルの6分かけ放題(500円)より長い時間をカバーしながら差は200円しかありません。
完全かけ放題も1,400円とHISモバイル(1,480円)より安く、通話が仕事の中心になる人にはIIJmioが向いています。
なおIIJmioは、25GBプラン(音声SIM・音声eSIM)を新規・MNP・追加で申し込む人向けに、通話定額10分+が最大6か月無料になるキャンペーンを実施していると報じられています(受付は2026年11月4日23:59まで。25GBが最大6か月間月900円になる割引と同時に適用)。加入を検討するなら、この期間内が有利です。条件の詳細は、申し込み前にIIJmio公式サイトで確認してください。
通信速度:どちらも昼は遅い。決定打にはならない
速度は「IIJmioがやや遅く、HISモバイルがやや速い」ものの、どちらを選んでも平日の昼は遅くなります。ここで無理に優劣をつける必要はありません。
| 時間帯 | HISモバイル(日本通信網) | IIJmio |
|---|---|---|
| 昼(平日12時台) | 約18.68Mbps | 約15.61Mbps |
数字上はHISモバイルが約3Mbps速いものの、どちらも平日昼は10〜20Mbps台まで落ちます。これは大手キャリアから回線を借りて運用するMVNO(格安SIM)に共通の弱点で、利用者が集中する昼休みに混雑するためです。
15Mbpsあれば標準画質の動画視聴やSNSは問題なく使えます。ただし「昼に高画質動画を快適に見たい」という要望には、どちらも応えきれない点は正直にお伝えしておきます。
なお、HISモバイルは日本通信のネットワーク(ドコモ回線)を使っています。同じ計測サイトにはHISモバイル単体の数値も掲載されていますが、朝9.45Mbps・夜253.89Mbpsと時間帯で極端にばらついており、測定サンプルの偏りが疑われます。そのため本記事では、より信頼できる日本通信の実測を代表値として扱っています。
同じ回線を使う日本通信SIMとHISモバイルの料金差については、HISモバイルと日本通信SIMを徹底比較した記事で詳しく解説しています。
IIJmioの3つの強み
料金以外でIIJmioを選ぶ理由は、次の3点に集約されます。
①ドコモ回線とau回線を選べる
IIJmioはドコモ回線とau回線の2種類に対応しています。HISモバイルはドコモ回線のみです。
これが効くのは、今使っている端末をそのまま使いたい場合です。auで買った端末はau回線のほうが対応周波数の相性がよいケースがあり、選択肢があること自体がメリットになります。
②スマホのセット販売・セールが強い
IIJmioは乗り換え時の端末セールが充実しており、格安SIM業界でも屈指の安さで端末が手に入ることがあります。SIMと一緒にスマホを買い替えたい人には、この一点だけでIIJmioを選ぶ価値があります。
HISモバイルは端末ラインナップが手薄なため、端末セット購入を前提にするなら比較対象になりません。
③データの繰り越しとシェアができる
IIJmioは余ったデータを翌月に繰り越せるうえ、複数のSIM間でデータをシェアできます。家族で複数回線を契約する場合や、スマホとタブレットの2台持ちをする場合に無駄が出ません。
HISモバイルもデータ繰り越しには対応していますが、シェア機能はありません。
HISモバイルの強み
対するHISモバイルの強みは、シンプルに「安さ」と「通話」と「サポート」です。
小〜中容量の圧倒的な安さ
前述のとおり、7GBで990円という料金は他社が簡単に真似できない水準です。月10GB以下で収まる人にとって、HISモバイルより安い選択肢を探すのは困難です。
さらに、ほとんどデータを使わない月は100MB未満で280円まで下がります。サブ回線や、通話専用の2枚目として持つ使い方にも向いています。
通話料の安さとアプリ不要という手軽さ
9円/30秒という通話料に加え、専用アプリを経由せず標準の電話アプリで発信できるのは地味ながら大きな利点です。アプリ経由の発信は、うっかり通常発信して高額になる事故が起こりがちですが、HISモバイルにはその心配がありません。
店舗で相談できる
HISモバイルは旅行会社HISの店舗網を活用しており、対面でサポートを受けられます。IIJmioはオンライン中心のため、「初めての格安SIMで不安」「対面で設定を手伝ってほしい」という人にはHISモバイルが安心です。
3つの質問で選ぶ
ここまでの内容を、意思決定の順番に整理します。上から順に答えていけば結論が出ます。
質問1:月のデータ量は1〜3GB・6〜10GB・16〜30GBですか? → はいならHISモバイル。7GBが990円(IIJmioは同容量帯だと1,400円)、10GBは1,299円、そして新プランで値下げされた30GBは1,999円(IIJmioの35GBは2,400円)と有利です。
質問2:11〜15GBまたは31GB以上使いますか? → はいならIIJmio。15GBは1,600円でHISの20GB(1,699円)より99円安く、31GB以上はHISに選択肢がないためIIJmio一択です。
質問3:スマホも一緒に買いたい、または家族でデータをシェアしたいですか? → はいならIIJmio。端末セールとデータシェアは、HISモバイルにはない強みです。
それでも迷う場合の判断軸は通話です。短い通話がときどきなら、通話料が安くアプリも不要なHISモバイル。長い通話が多いなら、10分かけ放題700円のIIJmioを選んでください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 結局どっちがおすすめ? 2026年9月17日のHIS新プラン施行後は、1〜3GB・6〜10GB・16〜30GBならHISモバイル、11〜15GBと31GB以上ならIIJmioです。7GB990円と30GB1,999円がHISの決定的な強み、15GB1,600円と31GB以上の選択肢がIIJmioの強みになります。
Q2. 料金が安いのはどっち? データ量によって細かく逆転します。10GBまではHISモバイルが優勢(7GBは410円差)、11〜15GBだけIIJmioが99円安く、16〜30GBは新プランでHISが再び優勢(最大401円差)、31GB以上はIIJmio一択です。
Q3. 速度が速いのはどっち? 平日昼はHISモバイル(約18.68Mbps)がIIJmio(約15.61Mbps)よりやや速いです。ただし両社ともMVNOのため昼は10〜20Mbps台に落ちるので、速度で選ぶ決め手にはなりません。
Q4. 通話が多いのですが、どちらが安くなりますか? 通話の長さで変わります。1回が短く合計20分程度ならHISモバイル(9円/30秒=360円)が安く、1回が10分近くなる通話が多いならIIJmioの10分かけ放題(700円)が有利です。
Q5. 今使っているスマホはそのまま使えますか? どちらも多くの端末で使えますが、IIJmioはドコモ回線とau回線を選べる分だけ対応の幅が広いです。HISモバイルはドコモ回線のみのため、au系の端末を使う場合は事前に動作確認済み端末一覧をご確認ください。
Q6. 2社を併用(デュアルSIM)する意味はありますか? あります。データ用にIIJmioの大容量プラン、通話用にHISモバイルの100MB未満(280円)を組み合わせると、通話料の安さと大容量を両立できます。eSIM対応端末なら物理的な差し替えも不要です。
まとめ
IIJmioとHISモバイルは、使うデータ量で機械的に選び分けられるわかりやすい2社です。
- HISモバイルがおすすめ:月1〜3GB・6〜10GB・16〜30GB/通話が多い/月額を極限まで下げたい/店舗で相談したい
- IIJmioがおすすめ:月11〜15GBまたは31GB以上/スマホもセットで買いたい/家族でデータをシェアしたい/au回線を使いたい
- 迷うなら:2026年9月17日のHIS新プラン施行で構図が変わったため、まず自分の使用量がどの帯に入るかを確認する
速度はどちらも平日昼に落ちるMVNOで、決定打にはなりません。料金・通話・端末の3点で判断するのが近道です。
料金・速度・キャンペーンは変動するため、最終確認はHISモバイル公式サイト・IIJmio公式サイトで行ってください。
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