「IIJmioとHISモバイル、どっちが安いの?」——どちらも老舗・大手系の格安SIMで、料金の安さで名前が挙がる2社です。

先に結論をお伝えすると、この2社は使うデータ量でほぼ機械的に決まります。境目は10GBと15GBの間。月10GB以下ならHISモバイル、15GB以上ならIIJmioが安くなります。

ただし例外が2つあります。通話が多い人はHISモバイルスマホも一緒に買いたい人・家族でシェアしたい人はIIJmioです。

本記事では、両社の公式料金と「みんなのネット回線速度」の実測データ(いずれも2026年7月時点)をもとに、データ量別の損益分岐まで踏み込んで整理します。

本記事は公式発表の料金と第三者の速度測定データに基づく比較です。料金・速度・キャンペーンは変動するため、最終判断の前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。

まず結論:IIJmioとHISモバイルはこう選ぶ

結論は「データ量で決める。ただし通話と端末は例外」です。以下のどれに当てはまるかで判断できます。

HISモバイルが向いている人

  • 月のデータ量が10GB以下(特に7GBが月990円と圧倒的に安い)
  • 通話が多い(9円/30秒でアプリ不要。業界最安クラス)
  • とにかく月額を下げたい(100MB未満なら月280円)
  • 店舗で対面サポートを受けたい

IIJmioが向いている人

  • 月のデータ量が15GB以上(25GBが月2,000円)
  • スマホもセットで安く買いたい(乗り換えセールが強い)
  • 家族や複数端末でデータをシェアしたい
  • ドコモ回線とau回線を選びたい

3つの質問で即決できます

  1. 月のデータ量は10GB以下? → はいならHISモバイル
  2. 15GB以上使う? → はいならIIJmio
  3. スマホも買いたい/家族でシェアしたい? → はいならIIJmio

基本スペックの比較一覧

まず全体像です。料金以外の基本機能は、実はほとんど差がありません。

項目 HISモバイル IIJmio
最安月額 280円(100MB未満) 850円(2GB)
中容量の強み 7GB=990円
大容量の強み 25GB=2,000円
最大容量 30GB 55GB
通話料 9円/30秒(アプリ不要) 11円/30秒
対応回線 ドコモ ドコモ・au
昼の実測速度 約18.68Mbps相当 約15.61Mbps
データ繰り越し あり あり(シェアも可)
端末セット販売 弱い 強い(セール多数)
eSIM 対応 対応
テザリング 無料 無料
店舗サポート あり なし(オンライン中心)

差がつくのは料金・通話・端末・回線の4点です。以下で順に見ていきます。

料金比較:損益分岐は10GBと15GBの間

ここが最も重要なポイントです。10GB以下はHISモバイル、15GB以上はIIJmioが安いという、はっきりした境目があります。

HISモバイルの料金(自由自在プラン)

データ量 月額
100MB未満 280円
1GB 550円
3GB 770円
7GB 990円
10GB 1,340円
20GB 2,090円(6分かけ放題付帯)
30GB 2,970円(6分かけ放題付帯)

IIJmioの料金(ギガプラン)

データ量 月額
2GB 850円
5GB 950円
10GB 1,400円
15GB 1,600円
25GB 2,000円
35GB 2,400円

※IIJmioに20GBプランはありません。2025年3月の改定で従来の20GBプランが25GBへ増量されたためです。「20GBプランを探している」場合は、25GBプランが該当します。

データ量別の直接対決

同じ容量帯で並べると、境目がはっきり見えます。括弧内は、その容量をカバーする一つ上のプランです。

使いたい量 HISモバイル IIJmio 安いほう
1GB 550円 (2GB)850円 HIS(300円差)
3GB 770円 (5GB)950円 HIS(180円差)
5GB 990円(7GBまで) 950円 IIJmio(40円差※HISは7GBまで使える)
7GB 990円 (10GB)1,400円 HIS(410円差)
10GB 1,340円 1,400円 HIS(60円差)
15GB (20GB)2,090円 1,600円 IIJmio(490円差)
20GB 2,090円 (25GB)2,000円 IIJmio(90円差)
25GB (30GB)2,970円 2,000円 IIJmio(970円差)
35GB 対応なし 2,400円 IIJmio(HISは30GB上限)

読み取れることは3つあります。

①10GBまではHISモバイルが優勢です。特に7GBで990円というのは格安SIM全体で見ても屈指の安さで、IIJmioは同じ990円前後だと5GBまでしか使えません。唯一の例外は5GBちょうどで、ここはIIJmio(950円)が40円安くなります。ただしHISモバイルは同じ990円で7GBまで使えるため、実質的な価値はHISモバイルのほうが上です。

②15GBを境にIIJmioが逆転します。HISモバイルは10GBの次が20GB(2,090円)と間が空いているため、15GB前後を使いたい人には割高になります。

③25GB以上はIIJmioの独壇場です。25GBで2,000円はHISモバイルの30GB(2,970円)より1,000円近く安く、35GB以上はそもそもHISモバイルに選択肢がありません。

通話比較:2社は考え方が真逆

通話は単純な優劣ではなく、あなたの通話スタイルによって答えが変わります。HISモバイルは「通話料そのものが安い」、IIJmioは「かけ放題が安い」という真逆の設計だからです。

項目 HISモバイル IIJmio
通話料 9円/30秒(アプリ不要) 11円/30秒
短時間かけ放題 6分=500円 5分=500円/10分=700円
完全かけ放題 1,480円 1,400円

短い通話がときどきなら、HISモバイル

HISモバイルの9円/30秒は、専用アプリを使わずに標準の電話アプリでかけられるのが利点です。かけ放題に加入せず、使った分だけ払う運用が最も安くなります。

たとえば月に合計20分通話した場合、HISモバイルなら360円です。かけ放題(500円)に入るより安く済みます。

長い通話が多いなら、IIJmio

一方、1回あたりの通話が長い人はIIJmioが有利です。10分かけ放題が700円と、HISモバイルの6分かけ放題(500円)より長い時間をカバーしながら差は200円しかありません。

完全かけ放題も1,400円とHISモバイル(1,480円)より安く、通話が仕事の中心になる人にはIIJmioが向いています。

なおIIJmioは、通話定額10分+が最大6ヶ月無料になるキャンペーンを実施中です(2026年11月4日まで・2026年7月時点)。加入を検討するなら、この期間内が有利です。

通信速度:どちらも昼は遅い。決定打にはならない

速度は「IIJmioがやや遅く、HISモバイルがやや速い」ものの、どちらを選んでも平日の昼は遅くなります。ここで無理に優劣をつける必要はありません。

時間帯 HISモバイル(日本通信網) IIJmio
昼(平日12時台) 約18.68Mbps 約15.61Mbps

数字上はHISモバイルが約3Mbps速いものの、どちらも平日昼は10〜20Mbps台まで落ちます。これは大手キャリアから回線を借りて運用するMVNO(格安SIM)に共通の弱点で、利用者が集中する昼休みに混雑するためです。

15Mbpsあれば標準画質の動画視聴やSNSは問題なく使えます。ただし「昼に高画質動画を快適に見たい」という要望には、どちらも応えきれない点は正直にお伝えしておきます。

なお、HISモバイルは日本通信のネットワーク(ドコモ回線)を使っています。同じ計測サイトにはHISモバイル単体の数値も掲載されていますが、朝9.45Mbps・夜253.89Mbpsと時間帯で極端にばらついており、測定サンプルの偏りが疑われます。そのため本記事では、より信頼できる日本通信の実測を代表値として扱っています。

同じ回線を使う日本通信SIMとHISモバイルの料金差については、HISモバイルと日本通信SIMを徹底比較した記事で詳しく解説しています。

IIJmioの3つの強み

料金以外でIIJmioを選ぶ理由は、次の3点に集約されます。

①ドコモ回線とau回線を選べる

IIJmioはドコモ回線とau回線の2種類に対応しています。HISモバイルはドコモ回線のみです。

これが効くのは、今使っている端末をそのまま使いたい場合です。auで買った端末はau回線のほうが対応周波数の相性がよいケースがあり、選択肢があること自体がメリットになります。

②スマホのセット販売・セールが強い

IIJmioは乗り換え時の端末セールが充実しており、格安SIM業界でも屈指の安さで端末が手に入ることがあります。SIMと一緒にスマホを買い替えたい人には、この一点だけでIIJmioを選ぶ価値があります。

HISモバイルは端末ラインナップが手薄なため、端末セット購入を前提にするなら比較対象になりません。

③データの繰り越しとシェアができる

IIJmioは余ったデータを翌月に繰り越せるうえ、複数のSIM間でデータをシェアできます。家族で複数回線を契約する場合や、スマホとタブレットの2台持ちをする場合に無駄が出ません。

HISモバイルもデータ繰り越しには対応していますが、シェア機能はありません。

HISモバイルの強み

対するHISモバイルの強みは、シンプルに「安さ」と「通話」と「サポート」です。

小〜中容量の圧倒的な安さ

前述のとおり、7GBで990円という料金は他社が簡単に真似できない水準です。月10GB以下で収まる人にとって、HISモバイルより安い選択肢を探すのは困難です。

さらに、ほとんどデータを使わない月は100MB未満で280円まで下がります。サブ回線や、通話専用の2枚目として持つ使い方にも向いています。

通話料の安さとアプリ不要という手軽さ

9円/30秒という通話料に加え、専用アプリを経由せず標準の電話アプリで発信できるのは地味ながら大きな利点です。アプリ経由の発信は、うっかり通常発信して高額になる事故が起こりがちですが、HISモバイルにはその心配がありません。

店舗で相談できる

HISモバイルは旅行会社HISの店舗網を活用しており、対面でサポートを受けられます。IIJmioはオンライン中心のため、「初めての格安SIMで不安」「対面で設定を手伝ってほしい」という人にはHISモバイルが安心です。

3つの質問で選ぶ

ここまでの内容を、意思決定の順番に整理します。上から順に答えていけば結論が出ます。

質問1:月のデータ量は10GB以下ですか?はいならHISモバイル。特に7GBが990円(IIJmioは同容量帯だと1,400円)と差が大きく、10GBでも1,340円とIIJmioを下回ります。

質問2:15GB以上使いますか?はいならIIJmio。15GBで1,600円、25GBで2,000円と、HISモバイルの同容量帯より500〜1,000円安くなります。

質問3:スマホも一緒に買いたい、または家族でデータをシェアしたいですか?はいならIIJmio。端末セールとデータシェアは、HISモバイルにはない強みです。

それでも迷う場合の判断軸は通話です。短い通話がときどきなら、通話料が安くアプリも不要なHISモバイル。長い通話が多いなら、10分かけ放題700円のIIJmioを選んでください。

よくある質問(FAQ)

Q1. 結局どっちがおすすめ? 月10GB以下ならHISモバイル、15GB以上ならIIJmioです。7GB990円と25GB2,000円が、それぞれの決定的な強みになります。

Q2. 料金が安いのはどっち? データ量によって逆転します。10GBまではHISモバイルが優勢で、特に7GBは410円差をつけています(5GBちょうどだけはIIJmioが40円安)。15GB以上はIIJmioが安く、25GBでは970円の差がつきます。

Q3. 速度が速いのはどっち? 平日昼はHISモバイル(約18.68Mbps)がIIJmio(約15.61Mbps)よりやや速いです。ただし両社ともMVNOのため昼は10〜20Mbps台に落ちるので、速度で選ぶ決め手にはなりません。

Q4. 通話が多いのですが、どちらが安くなりますか? 通話の長さで変わります。1回が短く合計20分程度ならHISモバイル(9円/30秒=360円)が安く、1回が10分近くなる通話が多いならIIJmioの10分かけ放題(700円)が有利です。

Q5. 今使っているスマホはそのまま使えますか? どちらも多くの端末で使えますが、IIJmioはドコモ回線とau回線を選べる分だけ対応の幅が広いです。HISモバイルはドコモ回線のみのため、au系の端末を使う場合は事前に動作確認済み端末一覧をご確認ください。

Q6. 2社を併用(デュアルSIM)する意味はありますか? あります。データ用にIIJmioの大容量プラン、通話用にHISモバイルの100MB未満(280円)を組み合わせると、通話料の安さと大容量を両立できます。eSIM対応端末なら物理的な差し替えも不要です。

まとめ

IIJmioとHISモバイルは、使うデータ量で機械的に選び分けられるわかりやすい2社です。

  • HISモバイルがおすすめ:月10GB以下/通話が多い/月額を極限まで下げたい/店舗で相談したい
  • IIJmioがおすすめ:月15GB以上/スマホもセットで買いたい/家族でデータをシェアしたい/au回線を使いたい
  • 迷うなら:データ量を先に決める。10GBを超えるかどうかが最大の分かれ目

速度はどちらも平日昼に落ちるMVNOで、決定打にはなりません。料金・通話・端末の3点で判断するのが近道です。

料金・速度・キャンペーンは変動するため、最終確認はHISモバイル公式サイトIIJmio公式サイトで行ってください。

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