「IIJmioと楽天モバイル、結局どっちがいいの?」——料金の安さで有名なIIJmioと、無制限で使える楽天モバイル。方向性がまったく違う2社なので、単純な比較では決められません。
先に結論をお伝えすると、この2社は**「料金の安さ」と「無制限・通話無料」のどちらを取るか**で決まります。料金だけを見ればIIJmioが25GBまでほぼ全ての容量で楽天モバイルより安い一方、楽天モバイルには無制限・通話無料・昼も速い自社回線という、IIJmioにはない強みがあります。
よく「10GB以下ならIIJmio」と言われますが、実際に計算するとIIJmioが安いのは25GB帯までです。つまり本当の分かれ目はデータ量ではなく、無制限・通話無料・昼の速度が必要かどうかにあります。
本記事では、両社の公式料金と「みんなのネット回線速度」の実測データ(2026年8月時点)をもとに、データ量別の損益分岐まで踏み込んで整理します。
本記事は公式発表の料金と第三者の速度測定データに基づく比較です。料金・速度・キャンペーンは変動するため、最終判断の前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。
まず結論:IIJmioと楽天モバイルはこう選ぶ
結論は「無制限・通話・速度が必要か、それとも料金最優先か」です。以下のどれに当てはまるかで判断できます。
楽天モバイルが向いている人
- データを無制限に使いたい(月3,278円で使い放題)
- 通話が多い(Rakuten Link利用で国内通話が無料)
- 平日の昼も速度を保ちたい(自社回線なので混雑に強い)
- 店舗で相談したい、iPhoneも一緒に買いたい
IIJmioが向いている人
- とにかく月額を安くしたい(2GB850円、5GB950円)
- 月25GB以内で足りる(この範囲なら楽天モバイルより安い)
- Androidスマホを安く買いたい(乗り換えセールが強い)
- 家族や複数端末でデータをシェアしたい
3つの質問で即決できます
- データ無制限、通話が多い、または昼の速度が欲しい? → はいなら楽天モバイル
- 月25GB以内で、とにかく料金を安くしたい? → はいならIIJmio
- Androidスマホも安く買いたい、データをシェアしたい? → はいならIIJmio
基本スペックの比較一覧
まず全体像です。この2社は「回線の持ち方」がそもそも違います。
| 項目 | IIJmio | 楽天モバイル |
|---|---|---|
| 回線の種類 | MVNO(ドコモ・au回線を借りる) | MNO(自社回線) |
| 料金体系 | 容量を選ぶ定額制(8段階) | 使った分だけの従量制(3段階) |
| 最安月額 | 850円(2GB) | 1,078円(〜3GB) |
| データ無制限 | なし(最大55GB) | あり(3,278円) |
| 通話料 | 11円/30秒 | Rakuten Linkで無料 |
| 昼の実測速度 | 約13.8Mbps | 約59.34Mbps |
| 事務手数料 | 3,300円 | 0円 |
| データシェア | あり | なし |
| 端末の強み | Android端末セール | iPhone・店舗サポート |
| 対応回線 | ドコモ・au | 楽天(パートナー回線はau) |
差がつくのは料金・通話・速度・端末の4点です。以下で順に見ていきます。
料金:IIJmioは25GBまでほぼ全帯で安い
ここが最も誤解されやすいポイントです。「10GB以下ならIIJmio」とよく言われますが、実際に計算するとIIJmioが安いのは25GB帯までです。
IIJmioの料金(ギガプラン・音声SIM)
IIJmioは容量を選ぶ定額制で、8段階から選べます。
| データ量 | 月額 |
|---|---|
| 2GB | 850円 |
| 5GB | 950円 |
| 10GB | 1,400円 |
| 15GB | 1,600円 |
| 25GB | 2,000円 |
| 35GB | 2,400円 |
| 45GB | 3,300円 |
| 55GB | 3,900円 |
なお、IIJmioに20GBプランはありません。2025年3月の改定で、従来の20GBプランが25GBへ増量されたためです。「20GBプランを探している」場合は、25GBプランが該当します。
楽天モバイルの料金(Rakuten最強プラン)
楽天モバイルは使った分だけ支払う従量制で、料金は3段階で自動的に変わります。
| データ使用量 | 月額 |
|---|---|
| 〜3GB | 1,078円 |
| 3〜20GB | 2,178円 |
| 20GB〜無制限 | 3,278円 |
「今月はあまり使わなかった」という月は自動的に安くなるのが特徴です。
データ量別の直接対決
同じ容量帯で並べると、どこで逆転するかがはっきり見えます。括弧内は、その容量をカバーするプランです。
| 使いたい量 | IIJmio | 楽天モバイル | 安いほう |
|---|---|---|---|
| 2GB | 850円 | (〜3GB)1,078円 | IIJmio(228円差) |
| 5GB | 950円 | (〜20GB)2,178円 | IIJmio(1,228円差) |
| 10GB | 1,400円 | (〜20GB)2,178円 | IIJmio(778円差) |
| 15GB | 1,600円 | (〜20GB)2,178円 | IIJmio(578円差) |
| 20GB | (25GB)2,000円 | 2,178円 | IIJmio(178円差) |
| 25GB | 2,000円 | (無制限)3,278円 | IIJmio(1,278円差) |
| 35GB | 2,400円 | (無制限)3,278円 | IIJmio(878円差) |
| 45GB | 3,300円 | 3,278円 | ほぼ同額(楽天は無制限) |
| 55GB超 | 対応なし | 3,278円(無制限) | 楽天モバイル |
読み取れることは3つあります。
①25GBまではIIJmioが全勝です。特に5GBでは1,228円、25GBでは1,278円もの差がつきます。楽天モバイルは3〜20GBが一律2,178円なので、5GBや10GBといった中容量で割高になりやすいのです。
②本当の分かれ目は45GB前後です。IIJmioの45GB(3,300円)と楽天モバイルの無制限(3,278円)がほぼ同額になり、ここから先は楽天モバイルが有利になります。
③55GBを超えるなら楽天モバイル一択です。IIJmioは最大55GBまでしかなく、それ以上使う人には選択肢がありません。
つまり「10GB以下ならIIJmio」という一般論よりも、実際にはもっと広い範囲(25GBまで)でIIJmioが安いというのが正確なところです。
通話:楽天モバイルの「無料」が圧倒的
通話は、楽天モバイルに明確な優位があります。専用アプリ「Rakuten Link」を使えば、国内通話が時間無制限で無料になるからです。
| 項目 | IIJmio | 楽天モバイル |
|---|---|---|
| 通話料 | 11円/30秒 | Rakuten Link利用で無料 |
| 5分かけ放題 | 500円 | 不要(無料のため) |
| 10分かけ放題 | 700円 | 不要 |
| 完全かけ放題 | 1,400円 | 不要(無料のため) |
IIJmioで完全かけ放題を付けると月1,400円かかります。これを足すと、たとえば10GBプランは1,400円+1,400円=2,800円となり、無制限+通話無料の楽天モバイル(3,278円)との差は約480円まで縮まります。
通話が多い人ほど楽天モバイルが有利になる、というのがポイントです。逆に「通話はほとんどLINEで済ませる」という人なら、IIJmioの料金の安さがそのまま効いてきます。
なお、Rakuten Linkは専用アプリからの発信が条件です。標準の電話アプリでかけると通常の通話料(22円/30秒)がかかる点には注意してください。
通信速度:「楽天は不安定」は本当か、実測で検証する
比較記事や個人ブログの中には「楽天モバイルよりIIJmioのほうが安定している」という声もあります。実際の計測データで検証してみます。
| 時間帯 | IIJmio | 楽天モバイル |
|---|---|---|
| 昼(平日12時台) | 約13.8Mbps | 約59.34Mbps |
みんなのネット回線速度の実測値(直近3ヶ月・2026年8月時点)で比較すると、平日の混雑する昼でも楽天モバイルは約59Mbpsを維持しており、IIJmioの約13.8Mbpsを4倍以上上回っています。
「楽天モバイルは不安定」というイメージは、サービス開始初期(自社回線のエリアがまだ狭かった時期)の評判が根強く残っているためと考えられます。楽天モバイルが自社回線を持つMNOであるのに対し、IIJmioはドコモ・au回線を借りて運用するMVNOのため、少なくとも平日昼の実測速度では、現時点で楽天モバイルのほうが明確に優位です。
もちろん、電波の入り方(屋内・地下・地方など)は個々の環境によって差が出ます。速度だけでなく、自分がよく使う場所での電波状況も確認することをおすすめします。
15Mbps弱でも標準画質の動画やSNSは使えますが、「昼休みに高画質動画を快適に見たい」という要望には、IIJmioは応えきれない場面があります。昼にしっかり使いたいなら楽天モバイル、昼はWi-Fi環境にいることが多いならIIJmioで十分、という判断になります。
楽天モバイルだけの強み
料金以外で楽天モバイルを選ぶ理由は、次の4点です。
データ無制限が3,278円
月3,278円でデータが使い放題というのは、IIJmioにはない決定的な強みです。テザリングで自宅の回線代わりに使う、動画を大量に見るといった使い方をするなら、楽天モバイル以外の選択肢がありません。
事務手数料が0円
楽天モバイルは契約時の事務手数料が0円です。IIJmioは3,300円かかるため、初期費用でも差がつきます。「まず試してみたい」という人にとって、初期費用ゼロは大きな安心材料です。
全国の店舗で相談できる
楽天モバイルは全国に実店舗があり、契約や機種変更、トラブル時の相談を対面でできます。IIJmioは基本的にオンライン専用(一部家電量販店に取扱カウンターあり)なので、対面サポートを重視するなら楽天モバイルです。
iPhoneの取り扱いに強い
楽天モバイルはiPhoneのラインナップが充実しており、本体購入と同時契約がしやすいのも利点です。
IIJmioだけの強み
対するIIJmioの強みは、「料金の安さ」に加えて次の3点です。
Androidスマホのセールが強い
IIJmioは乗り換え時のAndroid端末セールが充実しており、格安SIM業界でも屈指の安さでスマホが手に入ることがあります。Androidを安く買い替えたい人には、この一点だけでIIJmioを選ぶ価値があります。
データのシェアと繰り越し
IIJmioは余ったデータを翌月に繰り越せるうえ、複数のSIM間でデータをシェアできます。家族で複数回線を持つ場合や、スマホとタブレットの2台持ちをする場合に無駄が出ません。楽天モバイルにはデータシェア機能がありません。
ドコモ回線とau回線を選べる
IIJmioはドコモ回線とau回線の2種類に対応しています。楽天モバイルは自社回線(エリア外ではauのパートナー回線)です。今使っている端末の対応周波数に合わせて選びたい場合、IIJmioのほうが柔軟です。
3つの質問で選ぶ
ここまでの内容を、意思決定の順番に整理します。上から順に答えていけば結論が出ます。
質問1:データを無制限に使いたい、通話が多い、または昼も速度が欲しいですか? → はいなら楽天モバイル。無制限3,278円・Rakuten Linkの無料通話・昼59Mbpsは、いずれもIIJmioにはない強みです。
質問2:月25GB以内で、とにかく料金を安くしたいですか? → はいならIIJmio。5GBで1,228円差、25GBで1,278円差と、この範囲ではIIJmioが明確に安くなります。
質問3:Androidスマホも安く買いたい、またはデータをシェアしたいですか? → はいならIIJmio。Android端末セールとデータシェアは、楽天モバイルにはない強みです。
それでも迷う場合は、通話量を基準にしてください。完全かけ放題が欲しいならIIJmioは+1,400円かかるため、楽天モバイルとの差が大きく縮まります。通話が多いなら楽天モバイル、通話をほとんどしないならIIJmioが有利です。
よくある質問(FAQ)
Q1. IIJmioと楽天モバイル、結局どっちがおすすめ? 月25GB以内で料金を最優先するならIIJmio、無制限・通話無料・昼の速度を重視するなら楽天モバイルです。通話をほとんどしないならIIJmio、通話が多いなら楽天モバイルが有利になります。
Q2. 料金が安いのはどっち? 25GBまではIIJmioが全勝です。5GBで1,228円、25GBで1,278円の差がつきます。45GB前後で両社がほぼ同額になり、それ以上や無制限が必要なら楽天モバイルが安くなります。
Q3. 「10GB以下ならIIJmio」と聞きましたが本当ですか? 方向性は合っていますが、実際にはもっと広い範囲でIIJmioが安くなります。楽天モバイルは3〜20GBが一律2,178円のため、15GBや25GB帯でもIIJmioのほうが500〜1,200円ほど安く済みます。
Q4. 「楽天モバイルは不安定」と聞きましたが本当ですか? 少なくとも現在の実測データでは、平日昼の速度は楽天モバイル(約59.34Mbps)がIIJmio(約13.8Mbps)を4倍以上上回っています。「不安定」というイメージはサービス開始初期の評判が影響していると考えられ、現時点の速度面では楽天モバイルに分があります。ただし電波の入り方は環境によって差があるため、自分がよく使う場所での状況も確認してください。
Q5. 通話が多いのですが、どちらが安くなりますか? 楽天モバイルです。Rakuten Link利用で国内通話が無料になります。IIJmioで完全かけ放題を付けると月1,400円かかるため、通話が多いほど楽天モバイルとの差が縮まり、逆転します。
Q6. 初期費用に差はありますか? あります。楽天モバイルは事務手数料が0円、IIJmioは3,300円かかります。初期費用を抑えたいなら楽天モバイルが有利です。
まとめ
IIJmioと楽天モバイルは、「料金の安さ」と「無制限・通話無料」のどちらを取るかで選び分ける2社です。
- IIJmioがおすすめ:月25GB以内で足りる/料金を最優先したい/Androidを安く買いたい/データをシェアしたい
- 楽天モバイルがおすすめ:データ無制限で使いたい/通話が多い/昼も速度を保ちたい/店舗で相談したい/初期費用を抑えたい
- 迷うなら:通話量で判断する。通話が多いなら楽天モバイル、ほとんどしないならIIJmio
「10GB以下ならIIJmio」という一般論より、実際は25GBまでIIJmioが安いというのが正確なところです。一方で無制限・通話無料・昼の速度は、楽天モバイルにしかない価値です。
料金・速度・キャンペーンは変動するため、最終確認はIIJmio公式サイト・楽天モバイル公式サイトで行ってください。
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