「楽天モバイルとpovoの併用が最強って聞くけど、実際どうなの?」——デュアルSIMの組み合わせとして、この2つはよく名前が挙がります。
先に結論をお伝えすると、この組み合わせには他にない強みが2つあります。
①使わない月の下限が月1,078円まで下がること。楽天モバイルは使った分だけの段階制、povoは基本0円なので、あまり使わなかった月は2回線持っていても1,078円で済みます。これは月額固定のプラン同士では実現できません。
②auローミング終了後の「つながらない場所」を、同じau回線で補えること。楽天モバイルが借りていたauローミングは、2026年9月末で従来の契約が終了し、10月からは楽天の自社エリア内ではau回線による補完がなくなりました。失われたのがau回線なので、au回線を使うpovoを副回線にすれば、同じ場所をそのまま補えます。
本記事では、公式料金と「みんなのネット回線速度」の実測データをもとに、併用のやり方、料金シミュレーション、デメリットを解説します。
【2026年10月8日更新】auローミングは9月末で従来の契約が終了し、10月から対象エリアを絞った新しい枠組みに移行しました。切り替えは10月に順次進むとされています。現在の状況と自分の生活圏の確認方法は、楽天モバイルが10月から繋がりにくい?auローミング終了後に起きていることにまとめています。
本記事は公式発表の料金と第三者の速度測定データに基づく解説です。料金・キャンペーン・エリアは変動するため、最終判断の前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。
まず結論:楽天×povoの併用はこんな人に向く
併用が向いている人
- 月によってデータ量にムラがある(使わない月は1,078円に下がる)
- 楽天モバイルがつながらない場所がある(auローミング終了後の補完)
- 通話が多い(Rakuten Linkで国内通話が無料)
- 地下や屋内で楽天がつながりにくい経験がある
併用が向いていない人
- 毎月コンスタントに大容量を使う(楽天単体の無制限3,278円が最安)
- デュアルSIM対応スマホを持っていない
- 楽天のエリアで不便を感じていない
3つの質問で判断できます
- 使わない月と使う月の差が大きい? → はいなら併用の価値が高い(下限1,078円)
- 楽天がつながりにくい場所がある? → はいなら併用が保険になる
- 毎月20GB以上を安定して使う? → はいなら楽天単体(3,278円で無制限)で十分
なぜ今この組み合わせが注目されるのか
理由はauローミングの縮小です。
楽天モバイルは自社回線のエリアを広げていますが、届かない場所ではKDDI(au)の回線を借りて補ってきました。これが「パートナー回線」です。
この仕組みは、2026年9月末で従来の契約が終了しました。10月からは新しい枠組みに移り、楽天が自社で提供するエリアではローミングが終了、それ以外の一部地域だけ一定期間続きます(今後も順次縮小)。その結果、楽天の自社回線が弱い場所——建物の奥や屋内など——で、以前はつながっていたのに圏外になる、アンテナは立つのに通信が進まない、という状況が起こり得ます。
ここでpovoが効いてきます。povoはau回線を使うMNO(自社回線)なので、併用しておけば楽天がつながらない場所でもau回線で通信を継続できます。しかも基本料0円なので、保険として持つコストがほとんどかかりません。
つまり、「楽天のエリアが不安だが、料金の安さは手放したくない」という人にとって、最も合理的な解決策がこの組み合わせというわけです。
基本スペックの比較一覧
2つを組み合わせると何が起きるか、まず全体像です。
| 項目 | 楽天モバイル | povo |
|---|---|---|
| 回線 | 楽天(自社)+auローミング(2026年10月から一部地域のみ) | au(自社回線) |
| 料金体系 | 段階制(使った分だけ) | トッピング型(基本0円) |
| 最安 | 1,078円(〜3GB) | 0円 |
| 上限 | 3,278円(20GB〜無制限) | トッピング次第 |
| 通話 | Rakuten Linkで国内通話無料 | 22円/30秒 |
| 昼の実測速度 | 約59.34Mbps | 速い(au直営MNO) |
| 事務手数料 | 0円 | 0円 |
| 海外 | 2GBまで無料 | — |
ポイントは3つあります。
①どちらも事務手数料0円なので、契約するだけならコストがかかりません。
②料金体系が「段階制」と「トッピング型」で、どちらも使わなければ安くなる設計です。だから2回線持っても下限が低く抑えられます。
③別系統の回線を確保できること。楽天回線とau回線という異なるネットワークを持てるため、片方の障害やエリア外に備えられます。
料金:下限1,078円という唯一の強み
ここがこの組み合わせの最大の特徴です。2回線持っているのに、使わない月は1,078円で済みます。
楽天モバイルの料金(Rakuten最強プラン)
| データ使用量 | 月額 |
|---|---|
| 〜3GB | 1,078円 |
| 3〜20GB | 2,178円 |
| 20GB〜無制限 | 3,278円 |
povoの主なトッピング
| トッピング | 料金 |
|---|---|
| データ3GB(30日間) | 990円 |
| データ使い放題(24時間) | 330円 |
| データ1.32TB(365日間) | 39,240円(月110GB換算で約3,270円) |
使い方別の月額シミュレーション
| 使い方 | 楽天単体 | 楽天+povo併用 | 備考 |
|---|---|---|---|
| ほとんど使わない月 | 1,078円 | 1,078円(povoは0円維持) | 2回線でも同額 |
| 楽天3GB+povo3GB(計6GB) | 2,178円 | 2,068円 | 併用が110円安く、回線も2系統 |
| 楽天3GB+povo使い放題3日 | 2,178円 | 2,068円 | 旅行や出張の月に有効 |
| 毎月20GB以上使う | 3,278円(無制限) | 3,278円+トッピング代 | 楽天単体が最安 |
読み取れることは3つあります。
①使わない月は2回線でも1,078円です。povoは0円で維持できるため、サブ回線を持つコストが実質ゼロ。これは月額固定のプラン同士(例:ahamo+povoなら下限2,970円、2026年12月1日からは3,135円)では絶対にできません。
②「楽天を3GB以内に抑えてpovoで補う」と、楽天単体の2段階目より安くなるケースがあります。6GB使う場合、楽天単体なら2,178円ですが、楽天3GB(1,078円)+povo3GB(990円)=2,068円で110円安く、しかも回線が2系統になります。
③毎月20GB以上を安定して使うなら、楽天単体の無制限(3,278円)が最安です。この場合、povoは「エリアの保険」としてのみ持つ形になります。
つまりデータ量にムラがある人ほど、この組み合わせの恩恵が大きいというわけです。
povoの維持費:180日ルールに注意
povoは基本料0円ですが、完全に放置し続けることはできません。
180日間、有料トッピングを一度も購入しないと、利用停止や契約解除の対象になる可能性があります。これが「180日ルール」です。
ただし負担は小さく済みます。
| 維持方法 | 費用 |
|---|---|
| 半年に1回、データ使い放題(6時間)を購入 | 250円 |
| 年間の維持費 | 500円(月あたり約42円) |
月42円ほどでau回線のサブ回線を維持できる計算です。auローミング終了後の保険と考えれば、十分に安い水準でしょう。
なお、トッピングを買った日はデータも使えるので、「維持のためだけに払う」のではなく、使い放題の日として活用すれば無駄になりません。
併用のやり方:設定の手順
「併用したいが、何から始めればいいか分からない」という人向けに、流れを整理します。楽天モバイルを契約済みで、povoを副回線として足す場合の手順です。
手順1:スマホがデュアルSIMに対応しているか確認する
2つの回線を1台で使うには、デュアルSIM対応の端末が必要です。iPhoneはXS以降、AndroidはeSIM対応機種が目安です。あわせて、SIMロックがかかっていないことも確認してください。
手順2:povoを申し込む
povoは専用アプリから申し込みます。基本料も事務手数料も0円です。副回線として足すだけなら、電話番号は新しく発行する形(新規契約)で構いません。楽天モバイルで物理SIMを使っている場合は、povoをeSIMにすると、SIMカードの差し替えなしで2回線を入れられます。
手順3:端末に2つ目の回線を設定する
povoのeSIMを端末に追加したら、設定画面で役割を決めます。
- モバイルデータ通信:楽天モバイル
- デフォルトの音声回線:楽天モバイル
- povo:待機(必要なときだけ手動でデータ通信を切り替える)
手順4:つながらない場所で、povoに切り替えてみる
ここで注意が必要です。povoは、トッピングを買っていない状態だと通信速度が最大128kbpsに制限されます。「契約しただけ」ではほとんど通信できません。
つながらない場所で実際に使うには、その場でトッピングを購入します。
| 使う場面 | トッピングの例 | 料金 |
|---|---|---|
| その日だけしのぎたい | データ使い放題(24時間) | 330円 |
| 短時間だけ | データ使い放題(6時間) | 250円 |
| 継続的に補いたい | データ3GB(30日間) | 990円 |
トッピングの購入自体にも通信が必要です。いざというときに慌てないよう、つながる場所で一度、購入の流れを試しておくことをおすすめします。
手順5:180日ルールをカレンダーに入れる
後述のとおり、povoは180日間トッピングを買わないと利用停止の対象になります。契約した日から半年後にリマインダーを設定しておくと安心です。
使い分けの実際
併用したあと、どう運用するかを具体的に説明します。
基本は「楽天メイン、povo待機」
普段は楽天モバイルをメインにします。設定で「モバイルデータ通信=楽天」「デフォルトの音声回線=楽天」としておけば、通常は楽天だけが使われ、povoは待機状態です。
通話はRakuten Linkを使えば国内通話が無料なので、通話コストはかかりません。
povoに切り替える場面
次のようなときに、設定からデータ通信をpovoへ切り替えます。
- 楽天が圏外・電波が弱い(地下、建物内、地方など)
- 楽天のデータを3GB以内に抑えたい(料金を1,078円に留めたい月)
- 楽天側で通信障害が起きた
切り替えは設定画面から数タップで完了します。頻繁に切り替えるのが面倒な場合は、**「楽天がつながらないときだけ手動で切り替える」**という運用で十分です。
通話の注意点
Rakuten Linkで通話するときは、楽天回線がつながっている状態である必要があります。povoにデータを切り替えていると、Rakuten Linkの発信がうまくいかない場合があります。
通話が多い人は、「データはpovo、通話は楽天」という設定にしておくと安定します。
ahamo×povoとどちらがいいか
povoの併用相手としては、ahamoもよく候補に挙がります。この2つの違いを整理します。
| 項目 | 楽天×povo | ahamo×povo |
|---|---|---|
| 下限(使わない月) | 1,078円 | 2,970円(2026年12月1日から3,135円) |
| 大容量時 | 3,278円(無制限) | 2,970円(30GB)※12月1日から40GB以下3,135円の3段階制 |
| 通話 | Rakuten Linkで無料 | 5分無料通話込み |
| 回線の安定性 | 楽天(エリアに不安あり) | ドコモ(安定) |
| 海外 | 2GBまで無料 | 91の国・地域で30GBまで無料 |
使わない月がある人は楽天×povo、毎月安定して使い、エリアの安心感を優先するならahamo×povoという選び分けになります。
料金の下限を重視するなら楽天、通信の安定性と海外を重視するならahamoです。詳しくはahamoとpovoの併用ガイドで解説しています。
併用のデメリット・注意点
正直にお伝えします。
スマホがデュアルSIM対応でないと使えない
これが最大の前提です。iPhoneはXS以降、AndroidはeSIM対応機種が必要です。契約前に必ず確認してください。
電話番号が2つになる
サブ回線を新規契約すると、使わない番号がもう1つ増えます。管理の手間が少し増えます。
切り替えの手間がかかる
「楽天がつながらないからpovoに切り替える」という操作は、自動ではなく手動です。頻繁に切り替える環境だと面倒に感じるかもしれません。
povoは「契約しただけ」では使えない
トッピングを買っていない状態のpovoは、通信速度が最大128kbpsに制限されます。つながらない場所で実際に使うには、その都度トッピングを買う必要があります。頻繁に切り替える人は、3GB(30日間・990円)などを入れておくほうが現実的です。
180日ルールを忘れない
半年に1回はトッピングを買う必要があります。カレンダーに登録しておくと安心です。
Rakuten Linkの挙動に注意
前述のとおり、データをpovoに切り替えているとRakuten Linkの通話が不安定になることがあります。通話重視なら設定を工夫してください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 楽天モバイルとpovoの併用は本当にお得ですか? データ量にムラがある人には有効です。使わない月は2回線持っていても月1,078円で済みます(povoは0円維持)。逆に毎月20GB以上を安定して使うなら、楽天単体の無制限3,278円が最安です。
Q2. なぜ今この組み合わせが注目されているのですか? 楽天モバイルが借りていたauローミングが、2026年9月末で従来の契約を終了したためです。10月からは楽天の自社エリア内ではau回線による補完がなくなり、自社回線が弱い場所でつながりにくくなる可能性があります。失われたのがau回線なので、同じau回線のpovoを併用しておけば、その場所を補えます。
Q2-2. 併用のやり方を簡単に教えてください。 ①デュアルSIM対応・SIMロックなしの端末か確認する、②povoアプリから申し込む(基本料・事務手数料0円)、③端末にpovoの回線を追加し、データ通信と音声は楽天モバイルに設定する、④つながらない場所ではデータ通信をpovoに切り替え、トッピングを購入する、の4ステップです。
Q2-3. 併用のデメリットは何ですか? 切り替えが手動であること、povoはトッピングを買わないと最大128kbpsでほぼ使えないこと、180日に1回はトッピング購入が必要なこと、データをpovoに切り替えているとRakuten Linkの通話が不安定になる場合があること、の4点です。
Q3. povoは本当に0円で維持できますか? 基本料は0円ですが、180日間まったく有料トッピングを購入しないと利用停止の対象になります。半年に1回、データ使い放題(6時間・250円)を買えば維持でき、**年間500円(月42円ほど)**で済みます。
Q4. 楽天のデータを節約するとお得になりますか? なるケースがあります。6GB使う場合、楽天単体なら2,178円ですが、楽天を3GB以内(1,078円)に抑えてpovoで3GB(990円)を足すと2,068円となり、110円安いうえに回線が2系統になります。
Q5. ahamo×povoとどちらがいいですか? 使わない月がある人は楽天×povo(下限1,078円)、毎月安定して使いエリアの安心感を優先する人はahamo×povo(ドコモ回線・海外91カ国)です。料金の下限か、通信の安定性かで選んでください。
Q6. Rakuten Linkは併用しても使えますか? 使えますが注意が必要です。データ通信をpovoに切り替えていると、Rakuten Linkの発信が不安定になる場合があります。通話が多い人は「データはpovo、通話は楽天」という設定にしておくと安定します。
まとめ
楽天モバイルとpovoの併用は、「使わない月は月1,078円まで下がる」という料金の柔軟さと、**「auローミング終了後のつながらない場所を、同じau回線で補える」**という2点で価値があります。
- 併用がおすすめ:データ量にムラがある/楽天がつながらない場所がある/通話が多い(Rakuten Link無料)
- 併用が不要:毎月20GB以上を安定して使う(楽天単体の無制限が最安)/デュアルSIM非対応の端末
- 最大の強み:2回線持っても下限1,078円。月額固定のプラン同士では実現できない
povoの維持費は年間500円。この金額で「au回線」と「エリアの保険」が手に入ると考えれば、auローミングが縮小した今、検討する価値は十分にあります。
料金・キャンペーン・エリアは変動するため、最終確認は楽天モバイル公式サイト・povo公式サイトで行ってください。
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